ドクターズインタビュー

樋口 聡(ひぐち さとし)

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整形外科

H4 秋田大学医学部 卒

―― 先生が診療を行う上で大切にしているモットーを教えてください。

診療においては「患者さんのお悩みを確実に改善する」ことを重視しています。痛みを訴えられている方に対して、帰宅されるときには少しでも楽になっていただく。適切な処方を行い、次の診察の際には治療の効果を実感していただく。診察を受けたことで“良くなった”という結果を残すことが、医師としての使命だと考えています。

医師の仕事は病気の診断・治療を行うことですが、治療の主役は患者さんご本人であり、患者さんとの信頼関係が何よりも大事になります。私は患者さんに信頼いただくことは医師としては基本と考え、病院に勤めているスタッフやそのご家族からも信頼いただき、ご相談いただけるような医師を目指したいと考えています。

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―― 診察の際に心がけていることはありますか?

多くの医療機関で電子カルテが主流になりつつあり、パソコンの画面ばかり見ている医師が増えていると感じます。パソコンを見ていては、足を痛めている患者さんが診察室に入ってこられても、椅子に座ってしまうと歩き方も分かりませんよね。診療は、患者さんが診察室の扉を開けた瞬間から始まっています。しっかり患者さんの方を見て診察し、お話しをうかがうようにしています。

そして基本的なことですが、確実に「見る、聞く、触る」の3つを行うことです。患者さんの訴えを聞くだけではなく、症状のある部位を見て触ることで、より多くの情報を得られます。痛み1つとっても、腫れのある痛みなのか、部分的な痛みなのかは触らないと分かりません。

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―― 注射による痛みの治療について教えてください。

神経痛や関節痛に対して局所麻酔薬やステロイド薬を注射し、神経の過緊張や炎症を取り除くことで痛みを緩和させる「神経ブロック注射」という治療があります。

人は全身に張り巡らされている神経によって痛みを感じます。神経ブロック注射は、この痛みの伝導経路を薬剤の注入によって局所的に遮断します。診察室で注射できるものもあれば、X線透視下で実施するものもあります。神経ブロックは一時的な鎮痛目的だけではなく、神経の炎症を鎮めることで酸素や栄養を供給し、神経自体の自己治癒力を高める目的もあります。これにより、神経ブロック注射を繰り返すことで痛みがなくなる方もいらっしゃいます。注射の回数や使用する薬剤の濃度や分量は、患者さん一人ひとりの状態に合わせて考えていきます。

そして神経ブロックは診断にも役立つ治療です。注射をして痛みが取れれば、その神経が痛みの原因であると診断できます。例えば患部が膝であれば、痛みがとれた状態は人工関節手術後の痛みがとれた状態のイメージにもつながります。また、注射で痛みがとれなくなってきたら、手術を検討する時期と考えやすくなります。

痛み止めを服用しても効果が感じられない方や手術以外の方法を検討したい方、つらい痛みにお悩みの方はお気軽にご相談ください。